色んな事を書く

シンプルさを極めたエンジニアになりたい

【読書メモ】クリティカルシンキングの教科書

動機

  • 「考慮不足であった」「認識出来ていなかった」といった類のミスを未然に防ぎたい
  • 誰も認知できていない解決が必要な課題を定義し、プロダクトをより良くしたい
  • それらのために、ロジカルシンキングクリティカルシンキングを意識的に使い分けるようになりたい

1 章 クリティカルな思考とは

論理的に正しいことは星の数ほどある

何かしらの選択をする時に、論理的に正しい選択って複数ある。じゃあその中での最適解になるものは何だろう?それは論理的思考能力だけでは導かれない。論理的に正しい答えではなく、「ある前提におけるベストな答え」が求められている、と。

なるほどなぁ、すげぇわかる。実装という作業をとっても様々な選択肢とトレードオフがある。僕はよく設計や実装は「何かしらの解決策を説明するものと」と考えている。それはつまり「解決者が対象の問題をどのようにとらえたのか」を表していると思っている。なので解決者の数だけ実装の種類があると思う。「解決 (仕様を満たした実装)」が出来ているのであれば、それは論理的に正しいのだけれども、そのうえで何がベストな選択になるのかは考えたい。そのためにクリティカルシンキングが使えるんだろうな。

最適解を考え、行動し、結果を得る事を目的とする

実装で得たい結果をどこに置くかって事に繋がりそう。

  • 拡張性
  • パフォーマンス
  • 保守性

それぞれがトレードオフになるとは思わないけど、まず何を得る事を前提に置くのかってところがスタートだな。

自ら主体的に前提を把握し、その前提から考えられる問題そのものを再定義し、仮説を設定したうえで、解決に向けた行動をとる

難しい、何を言ってるか今は理解できていない。

クリティカルシンキング=主体的な課題設定力(気づき)+ロジシン(論理的思考力)

例えば「雨が降れば電車が遅延する」ことを論理的に正しいこととする。ロジカルな人はこの解を導けるかもしれないが、行動には移さない。クリティカルシンキングの人は雨が降れば電車が遅延するので「一本前の電車に乗る」zという行動に移す。電車遅延により遅刻の可能性があるということを主体的に課題設定し、皆生するための行動である。

同じことを繰り返しその凌ぎの対応をするのではなく、主体的に課題を設定し気づきを得る事が大切。そのサイクルを繰り返す事で成長にも繋がる。気づきや洞察をへ、行動に繋げていく。

ピーターパン症候群

批判はするが、それを解決するために行動には移さない人たちのこと。周りがどういう環境であれ、最終的により良くするにはどうすれば良いのか考え行動するようにしなければならない。主語を常に自分にする。

前提を仮設でおき、その仮説に基づいて自ら課題設定をして回答を論理的に導く

これが出来ないと話にならない。

正しい答えを出すことと、それに沿って実践することは別問題

正しい答えを出すことを「設計」、実践することを「運用」とする。多くの場合、運用自伝でうまくいかない事が多い。うまくいかない時に前提のせいにするが、前提を深ぼれば対策できることはいくらもある。

正論的に正しいことは言ってもそれを実践できるかは別問題。「早起きした方がいい」とかそんな感じね。そうなんだけど、じゃあどう実行するの?どう習慣化させるの?みたいなところまで考えて実践できるTODOにまで落とし込まないといけない。思考停止すんな。

2 章 クリティカルな思考を邪魔するもの

変化することを敬遠する人がいるけど、それは本来人間の脳にプログラムされた本能のようなもの。人間が新たに変化を求められるような場面とは、これまでに体験したことのないような状況だと思う。そういう場面だと、過去の自分の経験と紐付けてその状況から逃れるようになっているんですって。

だから「前も乗り切ったのだから今回も行けるはずだ」みたいな根性論が登場してしまうのかなぁ。本来は「楽に攻略するためにどうすれば良いか」を考えた方がいいと思うけど。こういう人間の脳のプログラムも思考停止、クリティカルシンキングを阻害する要因になりうるね。

謙虚さ無くしてクリシンなし

批判的な思考というのは自分の考えや行動に対して批判的になろうってこと。脳のプログラムに抗うにはそれを習慣づけるしかない。まずは傲慢や思い込みを捨てるところから。

何が思い込みだったかって失敗してからじゃないと気付けないのが辛い。「考慮できていませんでした」みたいな意識外からの敵って大抵は問題になってから気づく。だからアンラーニングや学び直しを大切にしてるつもりだけど、限界あるかもなぁ。

性善説だが、人間は弱い」=だから、安さにながされてしまいやすい

組織を運営する上では上記の前提を置くといい。仕組みやルールを作るのは安さに流されてしまうので、最低限の決まりを作っておきましょうってこと。

友達が言ってた「仕組みは人を守るためのもの」ってのがあるんだけど、同じことが言えそう。仕組みだルールが先行すると、どうしても人に対する不信感があるのか?と思ってしまいがちがけど、実際はそんなことなくて、人を守るためにあるんだよね。

3 章 主体的に考えるということ

課題を解決するためのステップ

  1. 課題を認識する
  2. 課題に対する解決策を論理的に定義する
  3. 解決策を実施する

ざっくりとこんな感じかな?求めている結果が得られない時はどのステップから見直すべきか考えた方が良い。また、どこに到達するための作業か?を見失うと正しく課題解決できていないことに気づけなくなるかもしれない。

何を課題とするのかは価値判断基準が必要となる。例えば新入社員のうちに「給料をもらいすぎ」と課題を定義するのか「知識のキャッチアップが追いつかない」とするのかは人と状況によって異なる。定義する課題が異なれば得られる結果も違う。

解決策の話で言うと、論理的であるかと最適であるかは全くの別物。最適であるものを導かないといけない。

常に主体的に物事を考えて動く視点を持たない限り、与えられた課題以外の課題を自らの意思で認識・定義し、その解決に向けて取り組む、という自律的な動きはできない

真理。求めていた解答。あとは主体的に物事を考えて動く視点をどうやって持つか、精度高い課題をどう定義するか、を実践していきたい。

4 章 正しい課題設定と問題解決のための創造的思考

トリガー効果とは。

ある一部の情報だけどパターンを認識するもの。相手の姿形で強盗だ!と認識するようなもの。これが悪い方向に働き、思い込みを発動してしまうこともある。

これが原因でインプットが単純化されることもある。物事の曖昧な部分が排除されて、重要な事が見落とされてしまったりとか。

これを防ぐためには「前提」を常に変化させる事が大切。水平思考と呼ばれる、思考の寄り道をすれば良い。目的に対して一直線で考える論理的思考とは異なる頭の使い方。思考の寄り道をするためにはいくつかツールがあるのでそれが次章で紹介される。

5 章 想像力・発想力を伸ばす思考ツール

  1. ブレスト
  2. マインドマップ
  3. ウィッシュフルシンキング
  4. ランダムエントリー
  5. メタフォリカルシンキング
  6. 6 色ハット問題
  7. SCAMPER
  8. アトリビュート・リスティング
  9. アサンプション・スマッシング
  10. フォース・ルール
  11. サーチ & リプライ

6 章 前提を疑う

自分の感情を捨てて、現象を 100% 受け入れる

前提を疑うためのコツ。感情論的に「あの人はこうだ」みたいな決めつけをして勝手に前提を作るのは良くない。本質的な解決策から遠ざかってしまう。人間の感情をないがしろにするという話ではないと思っている。

認識の不協和ってのもあったけど、人間は自分にとって安定する物事の捉え方を無意識にしているらしい。よくある自分の見たい世界を見ているよねって話。だからこそ感情的になってしまわないようにすることが大切。

実現可能性について忘れる

これも前提を疑うためのコツ。例えば「スーツが着られない」ため「痩せる必要がある」みたいなもっともらしい論理を考える。この場合にも「着られるスーツを買う」という解決策もあるかもしれない。その場合に必要な前提は「買うための予算がある」だが、これを満たせない時には「金銭面」に課題があるかもしれない。どんな前提であれば解決策が成り立つのか考え、本質的な課題に着目する。

そうなる状況は避けたいが、そんなことは滅多に起こらないだろう、という考えは危険

これやってしまいがちだなぁ。「起きる可能性」ではなく「起きた時のインパクト」で考えるべき。それも思考停止にならず前提を疑えるようにならないと出来ない頭の使い方。物事を単純化する癖があると、クリティカルシンキングは出来ない。

7 章 前提を具体化する

8 章 前提からシナリオ化する

9 章 シナリオを評価する

6~9 章で前提から最適解を導き出すためのプロセスが紹介されていた。